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晴れのち自転車時々猫

チェリー、スミレ、スパッツ、スージー、それに自転車とかカメラ類と戯れる日々を綴ります。



星雲は旅立った

落ち込んでなかなかブログを書こうという気になれなかったのですが、どうにも区切りがつかないので書くことにしました。

私の自転車の師匠であった畏友Nebulaさんが10月4日に旅立ちました。9月末の時点ではリハビリも順調に進んでいるように見えていたのですが・・・・様態が急変したようです。ご家族の方からメールで連絡をいただいた時には絶句してしまいました。彼は3年前、自転車通勤中にトラックの左折に巻き込まれて転倒、運悪く頭部を打ってしまい、脳を破損してしまいました。(ヘルメットはかぶっていましたが、リカンベントだったので車体といっしょに倒れ込んだものと思います。)一時は医者にだめかも知れませんと言われたようですが奇跡的に回復し、その後はゆっくりながらも回復しつつありました。最近では病院内を歩いたり、ちょっとした会話をしたりと順調な具合だったのでこれなら時間はかかるかもしれないが、いつかはきっと社会復帰出来ると信じていたのですが。

Nebulaさんと初めて会ったのは1999年か2000年頃だったと思います。あるセミナーで毎月顔を合わせていました。最初の印象はちょっと変わった奴だな、という感じでしたが、何か発言する時はなかなか矛先鋭いながらもユーモアに富んだ独特の口調が印象的でした。セミナー会場までヘンテコな自転車(MC-1)で乗って来てはその自転車がいかにユニークであるか皆の前でデモをしてみせたりしたのをよく覚えています。それに影響されて私もMC-1を購入し、二人で飯能まで初ツーリングに行ったのでした。そして走り始めて30分で私が下り坂で落車して右肩を骨折。飯能から二人でタクシーで帰宅というさんざんなものでしたが、今では良い思い出です。

彼は今では世界中で使われている光学式マウスの発案者でした。(発明自体は会社に帰属するのでしょう。)プレゼンテーション中に使っていたレーザー・ポインターからヒントを得たそうです。彼ならではの柔軟な発想があったから出来たのだと思います。もし彼が思いつかなかったら我々は依然あのボールの入ったメカニカル・マウスを使っていたのかも知れません。酒の席で聞いた彼の野望は壮大なものでした。それは「世界中の人々が笑顔を浮かべられる世界にする」というものでした。彼は技術屋でしたから光学式マウスのことも彼なりの野望の表現だったのかも知れません。

また、彼は大変なグルメでもありました。料理を分析するのが好きで一口食べては「あ、アレとコレが入ってますね。でも他にもあるなぁ、なんだろう?」とこんな感じででした。驚くべきはうまい店を発掘する嗅覚で、さてどこで食事をするかという時に「あっち方向ににありそうですねぇ。」と言うのでいわれるままに店に入ってみるといつも大当たりでしたので、仲間内では食事処を選ぶ時はNebulaさんにおまかせでした。

他にも色々なエピソードがあってとても書ききれませんが、一言で言えば異能の人、でもそれにもまして最大の魅力は彼の人柄でした。それ故に多くの人に影響を与え、慕われたたのだと思います。私自身も人生の進行方向が良い方向に変わるような影響を受けました。そんな彼がなぜ世を去らねばならなかったのか?恐らく彼には果たさなければならない新たな使命があったのでしょう。その為に止むに止まれず今の体を脱ぎ捨てなければならなかったのだと思います。彼の野望は今回は果たせませんでしたから、必ずや再びこの星に降りてくるでしょう。その時はNebulaとしての記憶は失われているでしょうが、あの独特の個性は未来にまた現れる、そういう縁だと信じています。


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