晴れのち自転車時々猫

チェリー、スミレ、スパッツ、スージー、それに自転車とかカメラ類と戯れる日々を綴ります。



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老いる写真

前から気になっていたのですが、写真の問題点、それは静止していることです。絵画も同じですが、時間軸上の動きがないので当然ながら静止したままで、今観ても10年前に観ても静止しているので何も変わりません。まあ観た人が変わっているというのは置いといて、これって実はとても不自然なことだと思います。自然のものにはそんなものは有り得ません。速度こそ違えど皆成長して老いていきます。最終的には死んで分解されていくものです。そんな写真が出来ないかなと考えてみました。

老いていくアルゴリズムが何か必要になるでしょう。それを画像データのピクセルに作用させていく、つまりデータとプログラムのペアになります。それと専用のビュアーソフトも必要でしょう。プログラム部分はアルゴリズムとパラメーター部分に分けて鑑賞者はパラメーターを操作出来るようにしておきます。そうするとまず決めるべきはその写真の寿命です。10歳とか、100歳とか寿命を決めて日々老化するスピードを決めていきます。そうすると毎日同じ写真を眺めているのですが、「あの写真、最近ちょっと老けてきたわねぇ。」とか、「この写真の20歳の頃はは実に素晴らしかった。」という具合になる訳です。最後は真っ白もしくは真っ黒になってハイ、おしまい!そしてハードウェアはリサイクルされていきます。

ハードウェアがかなり長期間に渡って動かなければなりませんから実現は難しいかも知れませんが、次の世紀にはそんなものが当たり前になっているかも知れません。

追記:
思い出したのですが、この老いる写真というのは「ドリアン・グレイの肖像(1890年)」の話に出てくる老いる肖像画と似ていますね。正確には老いるというよりもドリアンの悪行に比例して醜くなっていくのですが。オスカー・ワイルドの想像力は凄いです。




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Leniのこと

子供の頃よく眺めていた古い分厚い写真集がありました。お目当ては写真集に載っていた全裸の女性ヌード!(嬉)それを親に見つからないようにこっそりドキドキしながら眺めていたものです。その当時は全裸ヌードなんてどこにも載ってはいませんでしたから「これが女体の神秘か!」と感動(?)したものでした。子供の頃は特にそれ以外の写真には興味を持たなかったのですが、他の写真が古いオリンピック競技の写真だということはだいたい分かりました。以降その写真集の存在も忘れてしまい、引越しがあったためにどこかに埋もれてしまっていたのです。最近ようやくその写真集を引っ張り出してしげしげと眺めてみたのですが、とても豪華で素晴らしい内容です。タイトルは「SCHONHEIT IM OLYMPISCHEN KAMPF」。当時のナチス政権下で出版されたもののようです。当然ながら内容はドイツ語で残念ながら読めませんが、1936年8月1日から8月16日にかけてドイツのベルリンで行われた夏季オリンピック大会開催を記念して出版されたもののようです。このオリンピック大会はナチス政権下で開催されたので「ヒトラーのオリンピック」と呼ばれるものです。著者はLENI RIEFENSTAHLとなっています。

レニ・リーフェンシュタールの写真集はこれ以外にも社会人になりたての頃に「ヌバ」というアフリカ原住民の暮らしぶりを撮影した写真集を買った記憶があります。なぜこれを買ったか記憶が定かではないのですが、美しい原住民達の写真には鮮烈な印象があったのは覚えてます。レニは2003年に101才で亡くなったそうです。調べてみると大変興味深い女性だったことが分かります。美貌に加えて大変な才能にも恵まれ、また当時の権力者をパトロンとして素晴らしい功績をなし遂げたのですが、いかんせんそのパトロンがナチスだったことがレニにとって致命的な傷となってしまいます。終戦後は戦前の芸術的功績が評価されることもなく、長い間ナチ協力者として訴えられて逮捕されたり、精神病院へ入退院を繰り返したりと辛い時代を送ることになります。 (続く)






不思議な現象

近所のスーパーへ行く時に通る道で不思議な現象が起こっているのを発見しました。
その様子を写したのがこの写真。

20110120-1.jpg


別に何も問題ないように見えますが、真冬の今ではミスマッチなものがあります。実はこの後ろは小学校があり、すぐ横手に校門があります。道路に街頭はありますが、校門の付近は日が暮れると結構暗くなります。最近痴漢も出るとかで予防策として去年街灯が増設されたのです。通常街灯には蛍光灯とか水銀ランプがよく使われますが、最近の流れで増設されたのはLED式のものでした。(写真の電柱に付いているのが見えます。)LED式でもなかなか明るいもので、全ての街灯をLED式に換えたら随分と電力が浮きそうです。(もっともそうなると夜間の余剰電力で電力会社が困るかも知れませんが。)で、夜にこのLED式街灯が点灯しているのを見て「アレッ?」と気付いたのです。

20110120-2.jpg


見てのとおりなのですが・・・何が問題かというと葉っぱです。これは街路樹として植えられているハナミズキなのですが、このLED式街灯の付近だけ落葉せずに葉が残っているのです。他のハナミズキは完全に丸坊主状態、たまに葉が残っているのもありますが、それらの葉はこげ茶色となっています。ところが、LED式街灯付近の葉は狭い範囲ですが、去年の秋に紅葉した時のままの葉が残っています。例年に比べて今年は寒いというのに、最も街灯に近い部分(約30cm強)の葉は緑色が残った状態です。

これは増設されたLED式街灯のせいとしか思えません。他の街灯は水銀ランプだったり、ハナミズキとそれほど接近していなかったりで同じ条件にないので比較することは出来ないのですが、どうもLEDの光は何か違いがあるような気がします。(太陽光にスペクトラムが似ているとか?)このハナミズキの葉がこのままで冬を越してしまうのかどうか観察を続けてみようと思います。


20110120-3.jpg
昼間見るとこのように頑張って(?)紅葉中







The Master Photographer's Lith Printing Couse

アマゾンで注文しておいたTim Rudman氏の「The Master Photographer's Lith Printing Couse」が郵便箱に入っていました。ちょうど良いタイミングです。薄い本ですが紙質も上等で美しい作例も豊富です。これで二千円台はお買い得だと思います。内容も丁寧でLith Printingの原理や考え方が要領よくまとめられています。難点は出版年度が1988年ということで記載されている用紙類が現状ではほぼ絶版状態なことです。Rudman氏自身のサイト上で最新情報を提供したりしているのでそちらをチェックした方が良いです。あといろいろ薬品類の説明を詳しくしているのですが、英文だと薬品名が分かり辛いですね。とはいえLith Prointingで出くわす問題点の対応方法とか、Lith Printing以外にも調色法など実践的に書かれていてとても参考になります。


ハイライト・ブリーチ

久しぶりに焼いた写真で同じデジタルネガから2枚、現像時間を変えたものがあるのですが、1枚は何とか見れるレベル、しかしもう1枚はかなり現像をやり過ぎて全体的に濃くなり過ぎてしまいました。これを救済できるかどうか、試しにハイライト・ブリーチをかけてみました。薬液の調合は、
 ・赤血塩 2g
 ・ブロムカリ 1g
 ・水 1000cc
と簡単です。色は薄いオシッコのような黄色っぽい色をしています。

まず処理したい写真を軽く水洗してから上記のブリーチ液に漬けてジーッと絵を観察、ハイライト部分が若干抜けたところで通常どおり停止浴そして定着処理。これが良いのは明るい環境で絵を見ながら出来ることです。確かにハイライト部分は明るくなり、全体も濃過ぎたのが改善されました。もう1枚の比較的まともに現像出来たものと比較してみると、ハイライト・ブリーチをやった方がトータルでのコントラストが上がってます。ハイエスト・ハイライトはちょっとやり過ぎの印象でもうちょっと控えめにするべきでした。ハイライト・ブリーチを止めるタイミングはなかなか微妙ですね。

今まで銀塩プリントでは後戻りすることなど不可能と思っていたのですが、案外簡単に出来てしまうことに認識を改めました。(もっともPhotoshopの取消しというようなものとは意味が違いますが。)このハイライト・ブリーチ、今回全体に処理しましたが、一部だけに処理することもあるそうです。ここからさらに再現像を行ってトーンを調整するテクニックもあるそうで、銀塩プリントは奥が深いです。


38年ぶりの暗室

暗室を借りにいったら今日以外は週末まで予約済みで満杯ですと言われてしまい、急遽本日行ってきました。まずは準備としてデジタルネガを最近DP2で撮ったものから2枚ピックアップ、それから試験用のステップ・チャートをwww.digitalnegative.jpからダウンロードしてそれらをピクトリコの製版フィルムにプリントしました。そして現像液はSuzuki Ryuji氏によるBurnning Lithprinting Developerをちょこっと変更したものを調合しました。配合は、
 ・ハイドロキノン 3g
 ・無水亜硫酸ソーダ 3g
 ・ブロムカリ 1g
 ・無水炭酸ソーダ 10g
 ・水 1000cc
といったものです。これでターゲットpHが11ということでしたが、秋月電子で買ったpHメーターで計ったらpH値は10.6だったので四捨五入でOK(?)。出来上がった現像液は少し黄色っぽい色をしています。pH値からすると無水炭酸ソーダはもうちょっと多くても良いかも知れません。だいたいキッチンの計りを使ってなので3.1gも3.9gも3gとなってしまういい加減な調合ですから本当にこれでちゃんと現像出来るのか少々心配です。

主役の印画紙はヨドバシで入手したArgentone Polywarm FB(多階調、温黒、マット)というものでハンガリー製だそうです。聞いたことがないブランドですが、Lith Printにはハイテクなものよりローテクなものの方が良いそうなので選択してみました。(多階調用紙ということで充分ハイテクかも?でも安かったし。)

借りた暗室は薬液は持込みのみなので現像液、定着液をポリタンクに詰めて行きました。さてさて暗室、入ってみるとドキドキです。なんせ38年ぶり!基本は何も変わってはいないものの、多階調用のフィルターなんて生まれて初めてですからどこにどうやって付けたら? と悩んでセッティングで40分もかかってしまいました。最初はテストチャートを露光60秒で現像してみると3分位でうっすらと像が浮かび始め、7分過ぎで引き上げてみました。一応ちゃんとトーンは出てますので一安心。最終的に4枚焼いてみましたが、現像時間7分と8分の間に勝負どころがあるような感じです。聞いてはいたものの、現像液から引き上げるタイミングは非常にシビアで「ここだ!」というポイントで停止液に突っ込んでも停止液中でどんどん黒くなってしまいます。今回横着してただの水でしたが、ちゃんと酢酸液を使った方が良さそうです。(もしくは早めに引き上げる。が、これまたタイミングが微妙。)

現像液は使っている内にどんどん色が変わってきて、4枚現像した後は濃い麦茶のような色になってしまいました。これが疲労したものということなら枚数によっては途中で現像液を補充するとか交換するとかが必要になるかも知れません。今回は使い切りということで現像液は廃棄処分しました。

一応絵は出たのですが、果たしてこれでLith Printとして成功なのか、失敗なのか判然としません。というのは出来た絵がちゃんとLith効果を伴ったものなのかが自分でもよく分からないのです。(よく分からないということは失敗かも?)印画紙によってかなり効果の適不適があるそうなのでArgentoneでよかったのかどうか?さらにネガとして選んだ絵もちょっと判り辛いせいもあります。(RAW原像の時点で補正しているし。)

どだい一発で決めようというのが無理な話でこれから定期的に焼いて行こうと思います。しかし何といっても超ひさしぶりに焼いた写真は実に感慨深いものがありました。そのトーンはやはり紛れもなく銀塩写真のトーンです。ハロゲン化銀粒子ではなく、インクジェットのドット粒子から焼いてもやはり銀塩トーンが出来ることが確認出来たのは大きな収穫でした。セーフライトの下で像が生きているかのようにじわじわと生成される様は実にスリリングかつ不思議な感覚を覚えます。



ヒット率

前から気になっていた数字、それはヒット率。と言っても打率の話ではなく、撮った写真の内、ものになる写真の割合です。ラッキーに1枚撮ったら大当たり!ということもあるかも知れませんが、いったいプロ写真家の方達のヒット率ってどのぐらいなのかとても興味があります。だいたいそんな訳が分からない数字が公開されるはずもないのですが、探すとヒントはありました。

清家富夫氏は無駄撮りはせず、丁寧に撮っていくスタイルのようです。そんなスタイルで撮っていく清家氏の場合で「(1400枚撮って)とびきり腕のいい人ならば30?40枚の仕事が残るフィルム消費量である。」という記述が氏のブログにありました。これを元に単純計算するとヒット率は2ー3%ということになります。それもとびきり腕のいい人ならば、と条件付です。この条件無しならグッとヒット率は下がるということなのでしょう。となると小数点以下?という線でしょうか。なかなか厳しい数字ですが、おおよそそんなものかなという感じもします。もっとも数打ちゃ当たるというものでもないのは当然ですが。

もう一つのヒントは森山大道氏のケース、あるプロジェクトの場合の数字です。多量に撮るスタイルの森山氏はフィルム700本(!)を撮ってそれを一気に現像、ということは約25,000枚ですがそれを最終的に選別して2000枚ほど印画紙に焼いて作品としたそうです。単純計算で8%となります。全くシューティングスタイルが違いますのでどだい比較というのは無理な話ですが、参考にはなります。

ということは撮った内90%以上はカットされてしまったということです。もしフィルム代が10万円だったとしたら、9万円以上が捨てられることになります。そして残った選別されたコマで全ての費用の負担分を消化しなくてはなりません。デジタルならそんなコストは掛からないと言うかも知れませんが、別の面で運用費や時間を喰っているのでデジタルならもっと効率よく出来るとは単純には言えないと思います。うーん、なかなか厳しい世界ですね。






暗室欲

お正月そうそう目に毒な物、いやプリントを発見してしまいました。それはLith Printing。まあ今まで知らなかっただけなのですが、銀塩印画紙をオーバードライブ(というか過剰露光)する手法で、その先に待つのは甘美なモノクロの世界です。ヨーロッパの方ではこの手法の愛好者も多いとか。確かに一味も二味も絵が違うのです。どうせモノクロやるならこういう絵をやりたい!と思ってしまいます。ただ難点は当然ながら銀塩なので暗室作業が前提なこと。ということは自宅では完全に無理です。Digital Lith PrintingというPhotoshopを利用してエミュレーションで作ることもやられているようですが、試した限りではあまりうまく効果は出ませんでした。

それじゃ暗室を借りれば?ということで検索してみると、手近な新宿駅近辺に2件見つかりました。さらに探すともっと近所にあることを発見!これはとても近くて自転車で行けちゃう距離です。料金もリーズナブルで平日ならそう混んではいないでしょう。ということで、こちらを借りて暗室作業を行うことを考えています。

デジタルでやるならJPEGファイルからインクジェットで製版フィルムにプリントしてデジタル・ネガを作り(ここまでは自宅で処理)、レンタル暗室でこのデジタル・ネガから印画紙へ密着焼き、そしてLith現像処理すればハイブリッド・リスプリントということになります。Lith Printは現像処理時間によって描写が千万変化するそうでこれは凄く楽しそう(苦しそう?)です。AmazonでTim Rudman著の「The World of Lith Printing」という本を頼んであるのですが、早く来ないかなぁ。

Tim Rudman Lith Printingの第一人者
Anton Corbijn Lith Printingのポートレートで有名






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