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晴れのち自転車時々猫

チェリー、スミレ、スパッツ、スージー、それに自転車とかカメラ類と戯れる日々を綴ります。



先祖返りしたレンズ

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はるばるマイアミからお里帰りしたキャノン FD TS 35mm/F2.8は上海から届いたFD-m4/3アダプター経由でG1にマウントされました。このレンズが発売開始されたのは1973年(昭和48年)ですからけっこうなお年のはずですが、その威風堂々たる佇まいには圧倒されます。G1のボディーには明らかにミスマッチですが、これを通常の一眼レフ機に装着したらさらに重くなってしまいます。軽量なG1で使えて良かったです。まさかキャノンのレンズ設計者も21世紀にこんなカメラで使われることになるとは夢にも思わなかったでしょうね。

型番のTSはティルト・シフトの意味で当時は一眼用レンズで世界初のアオれるレンズだったそうです。(当時想定していたカメラはキャノンのF-1です。)アオリと言えば蛇腹カメラの専売特許でしたからそれが35mmカメラで出来るというのは非常に革新的でした。蛇腹カメラの自由度に比べたらアオれる範囲はかなり制限されますが、それでも35mmカメラで手持ちでアオリ撮影出来るということは素晴らしいです。

蛇腹カメラのようなフニャフニャ構造では素早い撮影が出来ないし小型化も出来ないということでレンズの構造はヘリコイドをもった固定鏡胴式になって行きましたが、これってレンズの自由度を奪う方向のある意味で退化とも言えるのではないかと思います。蛇腹カメラなら自在にアオってフォーカシングを工夫出来たものが固定鏡胴式になってフィルム面と平行な一平面にしかフォーカス出来なくなってしまいました。そんなことよりもより簡単にきちんと写ることの方がより優先された訳です。記録するというカメラ機能から言えば当然の進化ですが。でも、記録という事より写ったものに意味を込めるという写真からはこの機能の欠落はかなりの痛手です。代わりとして大口径のレンズで絞りを開けてフォーカスを浅くする手法が使われます。お手軽ですが、効果という面ではやはりアオリにはかないません。そんな意味でこのTS 35mmは先祖返りしたレンズと言えそうです。

最近はやっているミニチュア風写真はアオリ(ティルト)の典型的応用ですが、アオリにはそれ以外にもいろいろな可能性がありそうです。その可能性を確かめたくてこのレンズを導入してみました。常用しているシネレンズに比べるととんでもなく巨大で武骨ですが、これからいろいろとこのレンズで試してみるつもりです。

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グニョリ

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